【2026年改定】リハビリ計画書の署名廃止!変わること・なくなることを現役OT目線でまとめて解説

2026年改定 リハビリ計画書 署名廃止 臨床

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ぽこぽこ
ぽこぽこ

こんにちは!!2年目作業療法士の「ぽこぽこ」です!!

先日、職場で2026年度(令和8年度)診療報酬改定の説明会がありました。

その中で、こんな説明を受けました。

リハビリ計画書の患者署名がいらなくなりました。

「おっ、楽になる!」と思ったのも束の間。実際に新しい様式を見てみると——

「書く項目が多くなってめっちゃ複雑になってる…前のほうが楽だった…」

「簡素化」という言葉のわりに、全然楽じゃない。そしてそのまま疑問が湧いてきました。

🤔 説明会のあと、私が感じた4つの疑問

  • 署名がなくなった理由は何?説明はしないといけないの?
  • 「リハビリ総合計画評価料 初回・2回目以降の区分」ってなに?
  • 回復期病棟は引き続き医師説明が必須なの?
  • 「目標設定等支援・管理料の廃止」で何がなくなるの?

この記事では、私が感じた4つの疑問を1つずつ全部解決していきます。あわせて「目標設定等支援・管理料の廃止」もセットで解説するので、書類系の改定変更点がこれ1記事で全部わかります。

✅ この記事でわかること

  • 計画書の署名廃止後に「代わりに必要なこと」
  • 回復期OTの説明ルールが変わったかどうか
  • 総合計画評価料の初回・2回目以降の区分の正しい理解
  • 目標設定等支援・管理料の廃止で何がなくなり何が残るか

まず「5つの変更点」を全体で把握しよう

今回の計画書まわりの変更は5点あります。順番に解説しますが、まず全体像を表で確認しておきましょう。

変更点改定前(〜2026年5月)改定後(2026年6月〜)
① 様式実施計画書と総合計画書が別様式統合・簡素化(別紙様式21も継続使用可)
② 患者署名署名欄あり・必須署名欄廃止 → 説明日・説明者の記録に変更
③ 説明者(回復期以外)医師のみ医師の指示でPT・OT・ST・看護師も可
④ 説明者(回復期リハ病棟)医師のみ引き続き医師の説明が必須(変わらず)
⑤ 総合計画評価料の区分区分なし(一律)「初回」と「2回目以降」に区分化

疑問①署名がなくなった理由は?説明はしないといけないの?

なぜ署名廃止になったのか

署名廃止の背景には「署名を取ることが目的化していた」という問題がありました。

患者さんが内容を理解しないまま「とりあえずここにサインしてください」という運用が広がり、形式的な手続きになっていたんです。

今回の改定では「署名という証拠」から「説明した事実の記録」に評価の軸がシフトしました。

🔴 改定前

患者・家族の署名が算定根拠
→「サインさえもらえばOK」という運用になりがちだった

🟢 改定後

説明日・説明者の記録が算定根拠
→「いつ・誰が説明したか」を残すことが必須になった

説明はしないといけないの?

✅ 答え:説明は引き続き必須。署名がなくなっただけ

患者・家族への計画書の説明義務はなくなっていません。「説明した」という事実を説明日と説明者の記録で残すことが、署名の代わりに求められます。

説明日・説明者の記録はどこに残すか

運用パターン記録の残し方
計画書の写しに説明日・説明者欄がある場合そのまま記入してカルテに添付
計画書の写しに欄がない場合診療録(カルテ)に「〇月〇日 〇〇が説明実施」と補記
電子カルテで電子保存している場合電子媒体に説明日・説明者が記録されていればOK(写し添付不要)

📝 カルテ補記の例文

「〇月〇日(〇曜)、リハビリ実施計画書の内容についてOT〇〇より患者本人および家族(〇〇様)に説明を実施。理解を確認し同意を得た。」

疑問②「総合計画評価料 初回・2回目以降の区分」ってなに?

「急に『初回』と『2回目以降』に分かれたって言われても、どっちで算定するの?」

何が変わったのか

改定前は「リハビリ総合計画評価料」に初回・2回目以降の区別がなく、一律の点数でした。今改定で区分化されました。

区分点数算定する場面
評価料1(初回)300点その疾患・起算日で初めて総合実施計画書を作成・評価した場合
評価料1(2回目以降)240点同じ疾患・起算日で2回目以降に作成・評価した場合
評価料2(初回)240点評価料2の対象患者で初回の場合
評価料2(2回目以降)196点評価料2の対象患者で2回目以降の場合

「初回か2回目以降か」の判断方法

状況判定
2026年5月31日以前に同じ区分の算定歴がある2回目以降
改定をまたいだだけ(6月1日になった)2回目以降(改定は「初回」のリセット理由にならない)
脳梗塞再発・急性増悪など、起算日が新たに設定された初回
新たな疾患が発症して別の疾患別リハビリを開始した初回

⚠️ よくある間違い

「6月の改定後は全部初回で算定できる」はNGです。改定をまたいだだけでは初回になりません。5月以前の算定歴がある患者さんは「2回目以降」で算定します。

疑問③回復期病棟は引き続き医師説明が必須なの?

「OTが説明できるようになったって聞いたけど、うち回復期だから関係ある?」

✅ 答え:回復期リハ病棟は医師の説明が引き続き必須

「OT・PT・STや看護師が説明できるようになった」というのは回復期リハ病棟以外の話です。回復期リハ病棟では改定後も医師の説明が施設基準として求められています。

整理すると、病棟の種類によってルールが違います。

病棟の種類計画書の説明者
回復期リハビリテーション病棟医師のみ(変わらず必須)
一般病棟・地域包括ケア病棟等(回復期以外)医師 または 医師の指示を受けたPT・OT・ST・看護師

回復期OTにとって「説明者の拡大」は直接関係しない変更です。ただし「医師が説明しやすいよう、計画書の内容をOTが事前に整理・準備する」役割は変わらず重要です。むしろ計画書が統合・簡素化されたことで、内容の質(目標の具体性・評価結果の活用)がより問われるようになりました。

また疑義解釈では、説明の方法についてこう示されています。

・医師以外が説明する場合の指示は「文書または口頭」でOK。カルテへの記載は必須ではない。
・PT・OT・STが計画書の説明を行う際、オンライン(情報通信機器)での実施も可とされた。

「簡素化」なのに新様式が複雑に感じる理由

実際に新しい様式を作ってみて、正直こう感じました。

「書く項目が多くなってめっちゃ複雑になっている…前のほうが楽だった…」

「簡素化」という言葉に期待していたのに、なぜこうなったのか。

理由はこうです。

今回の「簡素化」は「様式の数を減らした(統合した)」という意味です。「実施計画書と総合実施計画書が別々だったのを1枚にまとめた」という変更なので、記載項目が2種類分に増えたように感じるのは自然なことです。

🔴 改定前のイメージ

実施計画書(A)+総合実施計画書(B)
→ 2枚を別々に作成・管理

🟢 改定後のイメージ

統合様式(A+B)1枚
→ 管理はシンプルに
→ ただし記載項目は多い

「書類の枚数が減った」という意味での簡素化です。1枚あたりの記載量が増えたと感じるのは、そのためです。

あわせて知りたい目標設定等支援・管理料の廃止で何がなくなるの?

計画書の変更と同時に、もう一つ重要な廃止があります。

そもそもどんな制度だったか

「目標設定等支援・管理料」とは、要介護被保険者等の患者に対して、3か月に1回リハビリの目標・方針を多職種で確認し算定できる評価料でした(初回250点・2回目以降100点)。

そしてこれには「罰則」が紐づいていました。

⚠️ 改定前にあった怖いルール

標準的算定日数の3分の1を過ぎた要介護患者に対して、直近3か月以内に目標設定等支援・管理料を算定していない場合、疾患別リハビリ料が1割減算になっていました。

つまり「3か月ごとに専用シートを作って説明して算定する」という作業を怠ると、リハビリ料が自動的に1割カットされるルールだったんです。

廃止で何がなくなるか

改定前改定後
目標設定等支援・管理料算定あり(初回250点・以降100点)廃止
専用管理シートの作成・説明3か月ごとに必須不要
未算定による1割減算あり(要介護患者)廃止
介護保険移行の説明・支援義務(制度による)義務はなくなるが
臨床的には引き続き必要

明日から現場でやるべきこと

やること目的タイミング
計画書に「説明日・説明者」を必ず記録する署名廃止後の算定根拠を守る今日から
担当患者の初回・2回目以降の区分を確認する評価料の区分を正しく算定する今月の算定前
要介護患者の「管理料算定管理」をやめる廃止された業務に時間を使わない6月以降すぐ

他の改定変更点もチェックしておこう

計画書・書類まわりの変更は2026年改定の一部です。他の変更点も確認しておきましょう。

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まとめ

📌 この記事のまとめ

  • 署名廃止は「説明不要」ではない。説明日・説明者の記録が新しい算定根拠
  • 回復期リハ病棟では引き続き医師の説明が必須(変更なし)
  • 「初回・2回目以降」の区分は改定をまたいでもリセットされない。起算日の再設定がある場合のみ初回
  • 「簡素化」とは様式の統合のこと。1枚あたりの記載量は増えていることがある
  • 目標設定等支援・管理料と連動する1割減算が廃止→ 要介護患者の算定管理が楽になる

ぽこぽこの正直な感想

説明会のあと「署名がいらなくなって楽になる!」と思っていたのに、実際に新様式を見て「前のほうが楽だった…」と感じたのは本音です。

でも改めて整理してみると、今回の変更には意味があります。「署名というハンコ文化をなくして、実質的な説明と記録を求める」という方向性は正しいと思う。

「サインをもらって終わり」だった運用が「説明したことを記録で証明する」に変わる。それはOTが患者さんに真摯に向き合っている証拠を残すことでもあります。

制度が変わることは「面倒くさい」と感じるより先に、「なぜ変わったか」を考える習慣が身につくと強いと最近思っています。

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よくある質問(FAQ)

Q. 署名廃止後、患者さんが「説明を受けた覚えがない」と言った場合はどうなりますか?

「説明日・説明者の記録」がカルテに残っていれば、説明を実施した根拠になります。記録が残っていない場合は算定根拠が弱くなるため、毎回確実に記録することが重要です。

Q. 目標設定等支援・管理料の廃止は、いつから適用されますか?

2026年6月1日から適用されています。5月31日以前の算定分は旧ルールが適用されます。6月以降は管理シートの作成・算定・減算管理のいずれも不要になります。

Q. 要介護でない患者さんへの目標設定支援の説明義務はなくなりましたか?

廃止されたのは「要介護被保険者等への目標設定等支援・管理料」と紐づく減算規定です。計画書自体の説明義務は引き続きすべての患者さんに必要です。廃止によって楽になるのは「3か月ごとの専用シート作成・算定管理」の部分です。

📚 参考文献・引用元

  • 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定について」(2026年)
    https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188411_00045.html
  • 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定 疑義解釈資料の送付について(その1)」(2026年)
  • 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定 疑義解釈資料の送付について(その2)」(2026年)
  • 公益社団法人 日本作業療法士協会「令和8年度診療報酬改定に関する情報」(2026年)
    https://www.jaot.or.jp/

⚠️ 免責事項

本記事は、2026年度(令和8年度)診療報酬改定におけるリハビリ実施計画書の変更および目標設定等支援・管理料の廃止について、現役作業療法士の視点でわかりやすくまとめたものです。記事の内容は執筆時点(2026年6月)の情報をもとにしており、その後の通知・疑義解釈の追加によって内容が変更される場合があります。実際の算定・請求については、必ず最新の厚生労働省通知および所属施設の医事課・管理者にご確認ください。本記事の内容を参考にした結果生じたいかなる損害についても、当ブログは責任を負いかねます。

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